船を降りてから桟橋を出るまで [地球一周の船旅]
ようやく私がいたデッキの下船案内が予定より遅く出て、私は荷物をえっちらおっちらと文字通りかついで船を出た。
風呂敷がはみ出た紙袋二つに大きなバッグ、リュックサックという、自分でもどう形容してよいのかわからない格好だ。未だにどうやって持って船から出て、どうやって検疫所まで歩いていったのか思い出せない。
まず、荷物を受け取ってから、横浜港の検疫や免税を行う場所で、これらの手続きを済ませなければならない。
動植物検疫が空いていたので、まっすぐにそこへ行って船内で検疫対象とされたものを見せると、「これは大丈夫ですよ」と案外軽い反応。「でも心配なら、検疫済みのハンコおしときますね」とのこと。あとで文句が出ないように、ハンコを押し頂いて今度は免税。
免税のところでは持ち込む酒瓶を見てもらう。
「これ、何語ですかね?ミリリットルって書いてあるのかなぁ?」はなはだ頼りない。なんてことだと私も見ると、ロシアで買ってきたウォッカ、フランスのりんご酒、どちらもミリリットルとは書いていない。私も固まった。
慣れた様子の税関職員は、ビンを持ち上げて重さを推し量り、そこから免税範囲内との答えを導き出したらしい。
「たぶん、範囲内です!はい次!」
自分も一応は計算していたし、きちんと通過したので、「たぶんって…」などと文句言わずにそのまま進む。私の向こうにある免税のカウンターでは、おじいさんが何本もの酒瓶を次から次へ手品のように出していて、文字通り係官が二人一緒に固まっていた。
少し並んで、ようやく外へ出た。
少し前にマーティン・ブラザーズが外に出ていたようで、バックパッカーのような大きなリュックを背に、あちこち物珍しそうに眺めている。
二人はしばらく日本に滞在し、ストリート・パフォーマンスをしながら路銀をためて旅をするのだという。日本は初めてとのことだが、国境無きピエロ団もやっていたし、楽しい二人だから大丈夫だろう。
ピースボートセンターさいたまのメンバーが来ていて、あれこれ話をする。
私は局長の了解を得て、新聞局のパソコンのスクリーンセーバーを、次の局長とされる人物向けにカスタマイズしてきた。が、メンバーの話によると、わずか数日前にその人事が変わったとのこと。
私は恥ずかしさのあまりバッタリ倒れるところだったが、なんとか意識を保って次のクルーズに乗る一人にがっちり捕まって頼み込んだ。
「悪いけど、船に乗ったらすぐに新聞局のスクリーンセーバー変えてくれない??」
「え???」
あれほど船に戻りたいと思ったことは無かった…。
その後両親と無事に合流し、懐かしの家に戻った。
家の猫には、見事に顔を忘れ去られ、「誰?」という顔で迎えられた。
風呂敷がはみ出た紙袋二つに大きなバッグ、リュックサックという、自分でもどう形容してよいのかわからない格好だ。未だにどうやって持って船から出て、どうやって検疫所まで歩いていったのか思い出せない。
まず、荷物を受け取ってから、横浜港の検疫や免税を行う場所で、これらの手続きを済ませなければならない。
動植物検疫が空いていたので、まっすぐにそこへ行って船内で検疫対象とされたものを見せると、「これは大丈夫ですよ」と案外軽い反応。「でも心配なら、検疫済みのハンコおしときますね」とのこと。あとで文句が出ないように、ハンコを押し頂いて今度は免税。
免税のところでは持ち込む酒瓶を見てもらう。
「これ、何語ですかね?ミリリットルって書いてあるのかなぁ?」はなはだ頼りない。なんてことだと私も見ると、ロシアで買ってきたウォッカ、フランスのりんご酒、どちらもミリリットルとは書いていない。私も固まった。
慣れた様子の税関職員は、ビンを持ち上げて重さを推し量り、そこから免税範囲内との答えを導き出したらしい。
「たぶん、範囲内です!はい次!」
自分も一応は計算していたし、きちんと通過したので、「たぶんって…」などと文句言わずにそのまま進む。私の向こうにある免税のカウンターでは、おじいさんが何本もの酒瓶を次から次へ手品のように出していて、文字通り係官が二人一緒に固まっていた。
少し並んで、ようやく外へ出た。
少し前にマーティン・ブラザーズが外に出ていたようで、バックパッカーのような大きなリュックを背に、あちこち物珍しそうに眺めている。
二人はしばらく日本に滞在し、ストリート・パフォーマンスをしながら路銀をためて旅をするのだという。日本は初めてとのことだが、国境無きピエロ団もやっていたし、楽しい二人だから大丈夫だろう。
ピースボートセンターさいたまのメンバーが来ていて、あれこれ話をする。
私は局長の了解を得て、新聞局のパソコンのスクリーンセーバーを、次の局長とされる人物向けにカスタマイズしてきた。が、メンバーの話によると、わずか数日前にその人事が変わったとのこと。
私は恥ずかしさのあまりバッタリ倒れるところだったが、なんとか意識を保って次のクルーズに乗る一人にがっちり捕まって頼み込んだ。
「悪いけど、船に乗ったらすぐに新聞局のスクリーンセーバー変えてくれない??」
「え???」
あれほど船に戻りたいと思ったことは無かった…。
その後両親と無事に合流し、懐かしの家に戻った。
家の猫には、見事に顔を忘れ去られ、「誰?」という顔で迎えられた。
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