最後の出港式 [地球一周の船旅]
帰船リミットも締め切りを過ぎ、いよいよ最後の出港式となった。
ちなみに、帰船リミットまでに乗船の確認ができていない人は、船内放送でお呼び出しがかかる。
パスポート携帯が義務付けられている寄港地では、パスポート未回収でもお呼び出しがかかる。
たまに、すでに下船した人までお呼び出しがかかる。
最後の出港式なだけあって、船尾のティキバーには多くの人が集まっていた。
ベネズエラからここまで乗船していたアルバの青年たちもここで下船する。残る水先案内人はマーティン・ブラザーズのみとなった。
最後というだけあって、音響を担当するPAメンバーが忙しく立ち回っている。
ピースボートスタッフはみなフォーマルというか、スーツ着用が義務らしい。
乗船客にはそんな義務はないので、民族衣装やら買い込んだらしきポンチョやら、普段着からジーンズまで千差万別である。
船が来てビックリしていたアシカたちは、船がいつまで経っても動かないためか、出港準備でタグボートやらパイロットボートやらがきてうるさいからか、岸に上がって昼寝と決め込んでいる個体もいた。
出航は当初19時になっていたが、20時ごろになりそうだ。
ティキバーでコロナビールを飲む。日本ではライムのエキスが小袋に入って添付されているが、船ではバーテンダーが栓を抜き、ライムを絞って入れて渡してくれる。
スッキリした味が、夕暮れに染まりつつあるメキシコの乾いた土地の風景と非常にマッチする。
最後の出港式の時間になると、最初の出航時と同じく、シャンパンやジュースが配られた。
港では、アルバの青年たちと、ここで下船するスタッフさんが見送っていてくれていた。
いつもは当番の人しか来ないPAメンバーが、正装でぞろぞろ集まっているところを見ると、PAだけで何かやるつもりらしい。
個人的にはPAがピースボートの船内チームで一番大変なのではないかと思うが、当人たちはそう思っていなかったらしい。もっとも、目に見えて大変そうに見えたのは、新聞&ブッカーだろうか。要はどこも大変といえば大変、という結論。
やがて、PAメンバーがメキシコ土産のマスクをかぶって踊り始めた。出し物はこれのようだが、男の子はともかく、女の子もマスクマンになっている。いや、マスクガールか。
設えられたやぐらの上では、PA担当や企画担当のスタッフ、クルーズディレクター氏が上に乗り、プログラムディレクター氏に至っては乗り切れないのか、はしごの途中にぶら下がっていた。
やぐらが壊れないか見ているほうはスリルがある。
しばらくPAダンスを見ていると、船の舷側にタグボートがついた。
そろそろ出航の気配となったその頃、夏の長く顔を出している太陽が、いよいよ山の向こうに沈もうとしていた。
港のクレーンがシルエットになり、その光景になぜか旅情らしきものを感じた。最後の寄港地という思いがあるからだろうか。
船尾にはいつもの出航よりも多くの人が集まってきていた。
ティキバー付近に入りきれない人は、上部デッキなどに陣取っている。
船が港を離れると、すぐに出航曲が流れた。今航海で最後に聞く出航曲だ。
やがてタグボートも離れると、エンセナーダはどんどん遠くなっていった。
パイロットボートが並走し、パイロットを回収するとハイスピードで港に戻っていった。
これでオセアニック号は、一路太平洋を西に、日本の横浜港を目指す。
空はどこまでも澄んで雲ひとつ無く、翌々日に水星、三日月との会合をむかえる土星と金星と火星が輝いていた。
ちなみに、帰船リミットまでに乗船の確認ができていない人は、船内放送でお呼び出しがかかる。
パスポート携帯が義務付けられている寄港地では、パスポート未回収でもお呼び出しがかかる。
たまに、すでに下船した人までお呼び出しがかかる。
最後の出港式なだけあって、船尾のティキバーには多くの人が集まっていた。
ベネズエラからここまで乗船していたアルバの青年たちもここで下船する。残る水先案内人はマーティン・ブラザーズのみとなった。
最後というだけあって、音響を担当するPAメンバーが忙しく立ち回っている。
ピースボートスタッフはみなフォーマルというか、スーツ着用が義務らしい。
乗船客にはそんな義務はないので、民族衣装やら買い込んだらしきポンチョやら、普段着からジーンズまで千差万別である。
船が来てビックリしていたアシカたちは、船がいつまで経っても動かないためか、出港準備でタグボートやらパイロットボートやらがきてうるさいからか、岸に上がって昼寝と決め込んでいる個体もいた。
出航は当初19時になっていたが、20時ごろになりそうだ。
ティキバーでコロナビールを飲む。日本ではライムのエキスが小袋に入って添付されているが、船ではバーテンダーが栓を抜き、ライムを絞って入れて渡してくれる。
スッキリした味が、夕暮れに染まりつつあるメキシコの乾いた土地の風景と非常にマッチする。
最後の出港式の時間になると、最初の出航時と同じく、シャンパンやジュースが配られた。
港では、アルバの青年たちと、ここで下船するスタッフさんが見送っていてくれていた。
いつもは当番の人しか来ないPAメンバーが、正装でぞろぞろ集まっているところを見ると、PAだけで何かやるつもりらしい。
個人的にはPAがピースボートの船内チームで一番大変なのではないかと思うが、当人たちはそう思っていなかったらしい。もっとも、目に見えて大変そうに見えたのは、新聞&ブッカーだろうか。要はどこも大変といえば大変、という結論。
やがて、PAメンバーがメキシコ土産のマスクをかぶって踊り始めた。出し物はこれのようだが、男の子はともかく、女の子もマスクマンになっている。いや、マスクガールか。
設えられたやぐらの上では、PA担当や企画担当のスタッフ、クルーズディレクター氏が上に乗り、プログラムディレクター氏に至っては乗り切れないのか、はしごの途中にぶら下がっていた。
やぐらが壊れないか見ているほうはスリルがある。
しばらくPAダンスを見ていると、船の舷側にタグボートがついた。
そろそろ出航の気配となったその頃、夏の長く顔を出している太陽が、いよいよ山の向こうに沈もうとしていた。
港のクレーンがシルエットになり、その光景になぜか旅情らしきものを感じた。最後の寄港地という思いがあるからだろうか。
船尾にはいつもの出航よりも多くの人が集まってきていた。
ティキバー付近に入りきれない人は、上部デッキなどに陣取っている。
船が港を離れると、すぐに出航曲が流れた。今航海で最後に聞く出航曲だ。
やがてタグボートも離れると、エンセナーダはどんどん遠くなっていった。
パイロットボートが並走し、パイロットを回収するとハイスピードで港に戻っていった。
これでオセアニック号は、一路太平洋を西に、日本の横浜港を目指す。
空はどこまでも澄んで雲ひとつ無く、翌々日に水星、三日月との会合をむかえる土星と金星と火星が輝いていた。
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