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新聞局のお留守番 [地球一周の船旅]

 オセアニック号の次の目的地は、ポーランドのグダニスク。
 デンマークのコペンハーゲンから、船は一度北に向かい、コペンハーゲンのあるシェラン島を回りこむような感じで南下していく。
 船員さんによれば、シェラン島の東部にあるエーレスンド海峡は水深が浅く、オセアニック号では浮力が足りなくなって進みにくいのだという。
 エーレスンド海峡を行ければ時間短縮が出来るのだそうだが、そうはいかないので大ベルト海峡を静々と南下していくことになる。 

 局長が無事にアウシュビッツツアーに旅立ったのはいいが、残された新聞局員は編集会議、3日の新聞発行、4日以降の新聞製作とやらねばならないことが満載である。
 しかも悪いことに、アウシュビッツツアーに局長と同じくらい肝心要の人物が、同じツアーに行ってしまっていた。
 その方は、いつも印刷を手伝ってくれている方で、ピースボートセンターにある、どう控えめに表現しても最新型とも最近型ともいえないがオセアニック号よりは若かろうという印刷機の性格を熟知している方だった。
 この人にかかれば、船員さんやピースボートのスタッフですら扱いに困る印刷機は、とても機嫌よく仕事をしてくれるのである。
 しかし、印刷の人もいなければ局長もいない。
 目の前を黒猫がダース単位で通過したような心持ちの中、6月2日は始まった。
  事態を察知してか、編集会議での新聞局員の集まりは上々。
 昨日、シティバイクに乗っていってくれたナイスガイも来たので、心配になって聞いてみたところ、散々探したが何とか置き場を見つけたとのこと。
 会議は時間オーバーするほど長引いたが、最後の方でプログラムディレクター氏が「遅れてしまってすみません」と駆けつけてきてくれた。本業がどえらく忙しいのに、優しい人である。

 昼食は交代でとって、誰かが新聞局ブースにいるようにし、編集作業はとりあえず何とかなった。
 プログラムディレクター氏は、新聞の校正から記事の催促までしていて、忙しさを二乗どころか三乗したような状態になっていた。やはり、局長の存在は必須のようだ。

 夜は夜で、使う人が違うと見るや否や紙詰まりを起こす印刷機と格闘。
 船内エコチームが見たら卒倒しそうな量の印刷失敗を起こしながら、2日分を印刷し、翌3日も寄港地なので先に印刷。
 3日分の印刷が思いのほか時間がかかり、知り合いが出ている企画を全部見ることはできなかった。
 幸い、ピースボートセンターの隣にある広場で開催されていたので、印刷の合間に顔を出して見てはいた。

 タイトルは「僕がマックを食べない理由」だったが、その時は水先案内人の田中優さんが、チョコについての話をしているところだった。
 チョコに入るパーム油が、熱帯雨林を切り開いて作られているといった話だったと思う。農産物によって広大な森林が消えていくことなどの話だったが、どうにも新聞が気になって集中できなかった。
 元々のタイトルの趣旨からすると、マックなどの企業がイスラエルに資金提供している系の話なのだろうが…残念ながら、そこの話は聞けずじまいで新聞局に戻らねばならなかった。

 明日は局長が戻ってくる…とはいえ寄港地なので、正式に戻ってくるのは明後日。
 何とか、局長の面目を潰さずに終えた…であろう一日だった。
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