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本当のファイナルイベント [地球一周の船旅]

 この日の夜遅くから、スタッフさんたち主催による、本当に最後の最後、本物のファイナルイベントがあるとのこと。
 スタッフさんたちがお金を出し合い、ビール一杯付けてくれるというので行ってみることにした。
 しかし、薄給のスタッフさんたちのことを思うと、ビール一杯もやや胸が痛む。

 クルーズディレクター氏がまず挨拶をしたが、途中で言葉が詰まって泣いてしまった。
 忙しいときと新聞校正のとき以外は、マーティン・ブラザーズの次くらいに陽気な方なので、演出なのかと思ったら本当に泣いてしまっている。
 考えてみればクルーズディレクター氏はまだ若く、しかし船に乗り込んでいる方々のほとんどは、祖父母のような年代の方々。
 様々な緊張やらいろいろなことに耐えてきた三ヶ月だったのだろう。こっちも見ていて少しホロリとした。

 日本が近くなったという安堵からか、私は少し体調を崩し始めていた。
 日本が近くなると帰りたくなるのは本当のようで、人間にもわずかながら帰巣本能のようなものが残っているのではないだろうか。
 太平洋半ばではあれほど帰りたくないといっていた(私も含む)方々が、やっぱり帰りたいねぇと言い出したのは日本に着く数日前だった。(それでも帰りたくないという人もいたが)
 そういえば、どくとるマンボウ航海記にも同じような記述があった。

 若者たちはオールナイトでも騒ぐつもりだったようだが、体調を崩していた私は、あまり遅くならないうちにスターライトラウンジを離れた。
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