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船内チームを労う会 [船上コラム・我思ふ]

 クリストバル寄航の夜に、船内チームをねぎらう会というのが開かれることになっていた。
 新聞呑み、ブッカー呑み、果てには併せてしんぶっかー呑みなどと、チーム個々で飲み会をすることはあったが、船内チームが集まるということは非常に珍しい。

 事前に、色紙を切ったリストバンドを配られ、来る人はこれを身につけて来て欲しいとの要請を受けた。
 新聞局は紙の管理もしているので、同じ色の紙を一枚拝借して切って、関わった人のほとんどに配っていた。
 なるべく全員にと思ったが、いない人や捕まらない人もいた。

 なんでこんなに積極的に集めるのかというと、新聞局に常時いるメンバーは固定されていて「新聞局は人が少ないね」といわれることも少なくなかった。
 しかし!新聞局に関わる人は割と多い。記事を書いてくれる記者の方々だ。
 常にいるメンバーはどうして固定なのかというと、新聞の要である朝刊太郎というソフトの扱いが上手い人物が、いつもいる人物しかいないからである。太郎の気難しさは、そこいらのソフトの難しさをある意味しのぐ。
 朝刊太郎はともかくとして、集めたかったのは記者の人たちで、特に年配層を集めたかった。

 船内チームは完全にボランティアで、船の乗客が新聞面を作成したり、ビデオを編集したり、写真を集めたり、音楽や映像を流したり、物品の貸し出しをしたりしている。
 これは、主にピースボートセンターなどに通い、乗船前からピースボートに関わっている若者が多くを占めている。
 船内チームにはピースボートセンターに関わっていない人もいたが、ほとんどはピースボートセンター出身だ。
 これは、ピースボートセンターにいるころから、船内チーム勧誘があることも大きい。
 船内チームは完全ボランティアだから、ひどいときには一名のメンバーすらいなくなり、担当スタッフが一人でやらねばならないときもある。
 なるべくこういう事態を避けるためと、熱意ありそうなメンバーを事前確保しておくことが、スタッフ間でどうも重要な要素になっているようだ。
 新聞に至っては、最初の3日分は陸上で作成して持ち込むため、新聞局に最後まで残ったうちの数名が、それに関わっていた。
 私は出航前パーティーの前にオファーがあり、それはどうも、当時のピースボートセンターさいたまのスタッフが「歩くビックリ大辞典みたいな人がいます」と局長にリークしたのが始まりのようだ。
 ピースボートセンターの出航前パーティで、私を見つけるなり猛牛のごとき勢いで走ってきた局長を見て、私は思った。
 (あ、このクルーズは新聞で決まったなぁ…)

 それはさておき。
 船内チームにかかわるご年配の方々は少ない。理由はわかる。
 金を出して乗っているのに、何で働かなきゃならんのだ。
 こんなとこだろう。
 だが確実にいるのだ、手伝ってくれる人は。
 ある人は、前に乗ったときに何もしなかったから、せめてこのくらいは手伝いたいという理由で。
 ある人は、この分野は得意だから、定年前はこういう職種だったから手伝いたいという理由で。
 ある人は、ただ乗っていてもヒマだから、刺激になればとの理由で。

 ピースボートは、若い世代の層と年配層の意識の乖離がひどい。
 年配の人は、若者をニートなのに船に乗って遊んでいると思い込み、若者は適当に金のある老人が徘徊していると敬遠しがちだ。
 普通の豪華客船などでは、若者はエグゼクティブ層くらいしか乗っていないだろうし、ほとんどが老人だろう。
 カジュアル船では家族連れも乗っているが、まあそこは置いといて。

 私には、老年層と若年層の討論会などもいいが、年配層にも少しだけ、船内チームを理解して欲しいと思う気持ちが強かった。自分が老年層と若年層の中間に位置する年齢層だったからかもしれない。
 老年層の船内チームへの理解、そのきっかけになりうる人物たちが、新聞で記事を書いてくれたり、印刷を手伝ってくれたりする人たちだった。

 結果的に、手伝ってくれる年配層全員は来なかったが、他のチームでも年配の方を少し見かけることが出来た。
 配ったリストバンドは半分以上が未使用になったが、全員来たらおつまみは足りなかったかもしれない。
 そういう問題ではないし、無理に引っ張ってきた人たちも居心地悪かったかどうだったかと心配だったしという状況だったが、個人的には成功したと思った。
 「あれ、新聞意外に人いるんだ?」と言われたので。
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