実践護身術講座

　伊藤千尋さんの講座で、実践護身術講座というものがあり、ちょっとのぞきに行ってみた。
　船内のオープンスペースでやるので、人垣でスペースが区切られているような感じになる。
　実は、ジャマイカ出航直後にも同じような講座があったのだが、筋肉痛を主とする理由で参加できなかった。
　他にも参加できない人が多く、アンコールの要望が多かった。
　伊藤千尋さんは快く３０分の講座を、ご自身が下船する前の、このタイミングにやってくださったのだ。
　
　新聞記者としてあちこち渡り歩き、危険地域も歩いた伊藤千尋さんの護身術。さぞや実践的に違いないと思って見ていると、思った以上に実戦的だった。
　実戦的すぎて、暴漢役をしている水パの青年はかなり痛そうだ。
　しかも、関節を軽くキメたまま解説しているときもあり、見ているほうがハラハラしてくる。

　この護身術は合気道をベースにしてあって、人間心理を使った駆け引き、手などを引いてくる相手は押されると弱いなどの項目は、日本に帰ってからも役に立ちそうだ。
　ただ、私は左右がわからず、途中でこんがらがってしまい、隣にいた人と？マーク付きで腕をひねったり首をひねってみたりしていた。
　すると、途中参加で来た子が飲み込みが早く、一撃で私は腕をきめられてしまった。
　「使うかもしれないから、できたのは嬉しいなー」とその子が嬉しそうなのは良かった。やはり若い方が飲み込みが早いのだろう。

　とはいえ、クルーズ中この護身術をこの後使う機会が無かったのが、一番良いことである。