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Real Planetarium~星語りの夜~ [地球一周の船旅]

 この日の夜、新月とのことで星空解説を頼まれている。
 しかも、通訳さんたちがつくので、原稿を先に渡して翻訳してもらわねばならない。
 ((( ;゚Д゚))アワワワワ

 自室は星と天文の本が散乱し、ピースボートセンターに来ても通訳さんとスタッフの間でバタバタ。
 なにせ、いつものように少人数ではなく、大人数を前にする解説。明かりはないので原稿は読めない。
 指差しても他の人には見えない。通常のプラネタリウムのように、レーザーで解説というわけにもいかぬ。
 解説の難しさが、当日になってわかる愚かさヽ( ´ー)ノ フッ

 さて、実際にどのあたりで解説になるのかがまずポイントとなる。
 場所的にはスエズの近くになるのだろうが、陸地、特に市街から近いか遠いかで、星の見え方は断然違う。
 しかし、船の動きは正確にわからないし、GPSのような高価な機器も持ち合わせていない。
 まぁ、数度緯度が違うだけで見え方が激しく変わるわけでもなし、問題は雲と船の煙くらいか。
 場所は砂漠地帯で、雲が出る可能性は低い。後部デッキで行うので、最大問題は煙だろうと予測したのだが…。

 夕方頃から雲が多くなり、担当のスタッフ嬢がバタバタ駆けずり回り、私の姿を見ると「晴れるかな?」。私は気象予報士ではないのでワカリマセン(--;
 そんなスタッフ嬢が、上から「出来そうなの?」「出来ないなら早めに中止の張り紙出さないと」などとせっつかれているのを見るのは心が痛む。天気だけはヒトの力ではどうにもならないものである。

 でも幸いに雲が晴れ、新月イベントは無事に開始。
 いざ外に出て確認してみると、すでに陸地が近いようでどうも空が明るい。懸念していた『光害』である。
 光害とは、市街や工場などの人工的な光で夜空が明るくなることを指す。
 日本などは島のカタチがそのまま出てくるほど、全体的に明るく見えるという。
 ハワイ島は、多くの天文台を抱えているために島ぐるみで光害対策をしていて星が良く見えるが、オアフ島のホノルルなどは星など見えないほど明るい。

 星空解説は緊張のために原稿の一部をすっ飛ばして説明してしまい、通訳さんたちに大迷惑をかけた…と思いきや。
 「通訳用のインカムが急に壊れちゃって。生解説してました(--;」
 スタッフ嬢も「ありがと~!」とのことだったのですが。この後。
 「聞いていてもわからなかったわ!」というオバサマたちに引っ張られてデッキの端に。
 急遽、ミニ観望会。

 おじーさんから「せめて右舷側45度というもんじゃ(-"-;)」
 ―スイマセン。でも数学弱いんでそりゃ無理です@@;
 「GPSは持っていないのか。もっと正確な位置をだな…(以下略)」
 ―んな高いモノ持ってない。
 「さっき、あっちって言ってた北極星が、今度はこっちにあるわよ!どうなっているの?」
 ―船が動いているからです奥様(--;;

 以上、ミニ観望会内でもっとも記憶に残っているクレーム三種でした。
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