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パナマ警察は頑張っていた [船上コラム・我思ふ]

 星座企画終了後、何度か飲みに誘われていたおじさんと波へいに飲みに行った。
 おごっていただいたので、表記はおじさまに直しておこう。

 この時聞いた話だと思うが、このおじさまはパナマのクリストバルで大変な体験をしたという。

 それは、クリストバルの港から、買い物などができる商業地区に行こうとしていたとき、着物姿で歩いているおじいさんを見かけた。
 この着物のおじいさんは69回クルーズでも有名で、少し物忘れなどの症状が出始めており、すぐそばにいるツアーリーダーさんも判別できないときもあったという。ただ、乗客には世話焼きが多かったので、なんとか迷子にならずに済んでいた。
 そのおじいさんが着物のままクリストバルの危険だと言われている地区をテクテク歩いているので、おじさまはどえらく驚いた。そして、おじいさんを保護するべく走り寄ると、同時に二人の屈強な警察官が同時に走ってきた。
 警察官は「東洋人が珍しいこの町で、こんな格好をしていたら強盗に襲われる。殺されてしまうぞ」と言い「危ないので、パトカーで港まで送る」と言った。
 おじさまはそんなことをしたら、このおじいさんが余計目立ってしまって可哀想だと思い、警察官に「いや、自分が責任持って連れて帰るから、パトカーは勘弁してくれ」と言った。
 しかし、警察官はさらに困った感じで「この人と一緒にいたら、あんたも殺される。あんたも一緒に行くなら、あんたもパトカーで連れて行ってあげよう」と提案してきた。
 おじさまは内心(冗談じゃあない、二人でパトカー乗って帰ったら、それこそどんなことになるかわからない)と思い、いや自分が連れて帰るから、どうしてもというならパトカー無しで護衛だけで…と言おうとした。
 しかし、事情がわかっていないらしきおじいさんは、おじさまと警察官二人を残して、またテクテクと歩き出してしまった。
 慌てたおじさまと警察官は、急いでおじいさんを追いかけていった…

 という話で、結局パトカーで護送されたのか聞き損ねたが、おじいさんも無事だったようだ。
 パナマは観光業に力を入れるために、警察組織の改革をしているとガトゥン閘門観光のときに聞いた。
 確かに頑張っているようだし、冷静に見ると「パトカーで送る」ことは適切で、むしろ親切である。
 ただ、おじさまの「大変なことになる」という判断も間違っておらず、そんな面白い事件があったら、乾季の山火事より早く船中にうわさが広まってしまうだろう。
 うわさを聞かなかったということは、たぶん警察側が気をきかせた送迎をしてくれたのだろう。
 パナマは今現在非常に危ない町が多いことは変わらないが、今後に期待したい。普通に夜も歩けるくらいの国になるまで、まだまだ時間はかかるだろうけど…。
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